陸軍女子補助隊員の3人娘です。 戦局の悪化により、男性兵士の数に限りが出てきたため、 ドイツ国防軍でも女性を後方勤務に就けるようになりました。 このイラストは陸軍の女性隊員、 Nachrichtenhelferinnen des Heeres (陸軍女子補助隊員)です。 ドイツですから男性兵士と同じ制服で前あわせを逆にしただけ… なんて手抜きは当然しません。几帳面に専用の制服が用意されました。 このイラストは通常制服(冬服)で、 ダブルブレストの上着にボックススカートというものです。 色は暗いグレーで、黒ネクタイというやや地味なものになっています。 イラストでは見栄えを考えてやや明るめのグレーにしましたが、 実際にはもっと暗く、彩度のないグレーだったようです。 彼女らの階級は奥から NH-Fuehrein(指導員) □少尉 NH-Haupthelferin(高級補助員) □下士官 NH-Oberstabsfueheerin(上級司令部付指導員) □中佐 です。(□以下は男性兵士の場合の階級対照) 徽章類が黒いので一瞬SSぽく見えますが、れっきとした陸軍所属です。 その証拠に、右胸に陸軍タイプの国家鷲章がついています。 これは、ポケットの蓋に付けるのが基本ですが、 蓋の上だったり、下だったりもしたようです。 彼女らは皆通信員で、左袖に稲妻のデザインの専門職徽章をつけています。 また、通信員の場合、同じく稲妻デザインをあしらったブローチを ネクタイに付けました。これは女性ならではの装飾品ですね。 左袖にあるカフタイトルは参謀本部勤務を示していて Stabshelferin des Heeres と書かれています。 モノクロの資料を基にカラーイラストに起こしたのですが、 徽章が黒と黄色を基本にしているので、彩色してみるとなんだか 慣れない感じで違和感がありました。 …制服の生地がブルーグレーだったら海軍の制服に見えてしまいそう(笑) 今回は冬服でしたが、夏服や、勤務中に着用するスモック(ワンピース)などもありました。